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うつ病は中高年に多い病気なのですが、現代では10代20代の若年層にも増えてきています。

 

特に中学生、高校生などにも、新しいタイプのうつ病を発症するケースが目立ってきました。

 

中高年に多い従来のうつ病とは違う特徴があり、さまざまな社会問題にもなりつつあります。

 

中高生の年代は、思春期特有の精神的な浮き沈み、メランコリックな気分などとも混在し、周囲が病気だという判断がつかないうちに症状を悪化させてしまうケースも少なくありません。

 

受験や校内でのイジメや孤立、子供たちも強いストレスを受けることが増えています。

 

特に、一次的な場所でしかないはずの狭い学校の中だけが、世界が全てのように思い込んでしまいがちで、逃げ場がないと感じている子供も多いのです。

 

中高生のうつ病発症の引き金は、親との関係・離婚や死別、親しい友人との離別、学校でのイジメや孤立など、取り巻く周辺環境が急激に変わったりしたケースや、受験などの強いプレッシャーも原因となります。

 

今まで楽しんでいたようなゲームやデレビ、趣味などに興味を示さなくなったり、イライラした感情的な言動、気持ちがふさぎ込んでいたり、悲しみに沈んだような様子、睡眠障害(不眠だけでなく、過眠症状もあります)、会話をしなくなったり、攻撃的な言動になったりもします。

 

思春期特有の状態と重なる部分も多く、親もつい見逃してしまいがちなのです。

 

子供は自分の感情をキチンと表現できないことも多く、なんとなく憂うつな滅入るような気分を、マイナスで表現するよりもイライラで表現したりすることもあります。

 

女子は悲しい気分(メラリコリー)と言うかもしれませんが、男子は抑うつ感を「いら立ち」に変えてしまう傾向があります。

 

どうしたら良いか分からなくなって、攻撃的な言動になったりすることもあります。

 

もっと幼い頃は「嫌な感じ」「モヤモヤした感じ」と言っていたところですが、思春期になると孤独感から自己否定感覚を生じやすく、重大な事態になることもあるのです。

 

食欲不振、好きだったものも食べなくなったり、だるい、しんどい、力が入らない、頭痛、微熱、下痢、発汗、胸が苦しい、吐き気、手足のしびれなど、身体症状の訴えが多いのも特徴です。

 

色々と検査などをしても、特に内科的な病気は無く、異常もみられません。

 

だからこそ、精神的な状態から身体に影響を及ぼしているのかもしれないと考えてあげて下さい。身体的な症状の訴えが強い場合は、心療内科を受診してみるのもおすすめです。

 

思春期の年頃は、親とのコミュニケーションを避ける傾向にありますし、会話も少なくなっていることでしょう。諦めてしまったりするのではなく、扉はいつでも開けて待っているという姿勢を示してください。

 

「あなたの話をいつでも聞きたいと思っているよ」というスタンスを、子供に見せておくことが大切です。「今、忙しい」「後でね」「勉強しなさい」ばかり口にしている家庭であれば、子供は心を開いてくれません。

 

子供が話を初めても、すぐに否定や批判をすることは止めてください。とりあえず良い悪いの評価はせず、真正面から受け止めてあげることが大切なのです。

 

学校に行きたくないなら、休学させて休養させることも治療のひとつかもしれません。頑張らないということも、うつ病の治療には重要なポイントなので、登校が辛いなら無理に頑張らせることは無いのです。

 

うつ病は悪化すると、自殺を選択するしかないと思い込んでしまう病気です。「頑張れない僕は生きていても仕方がない」「死んだ方が楽だ」と思ってしまう病気なのです。

 

子供には親しか頼りにできる存在はいないのです。大切な子供を失わないために、早めに気づいて治療を受けさせることが大切です。

 

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