エビリファイで足が重くだるい

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エビリファイは元々統合失調症に対して使う抗精神病薬でしたが、現在では双極性障害、うつ病など多くの精神疾患に対して使われている薬です。

 

副作用が少ないことで良く普及しているお薬ですが、アカシジアの副作用に関しては報告例が多く、抗精神薬の中でも副作用が強いお薬です。

 

ここではアカシジアの副作用と対処法についてご紹介していきます。

 

アカシジアとは、足がなんとなく重だるく、むずむずとしてじっとしていると耐えられなくなる状態を言います。

 

別名で「静座不能症」という風に呼ばれる事もあります。

 

足を動かしていないと落ち着かないため、貧乏ゆすりをしたりうろうろ歩き回ったりしてしまいます。

 

足の気持ち悪さから不安やいらいらなどの精神症状が現れることもあります。

 

精神症状なのかアカシジアなのかを見分けるポイントは、薬を飲み始めた時期や症状の違いから判断できます。

 

症状が出始めたのが薬を服用するようになってからであるならば、これはアカシジアを発症していると考えてみる必要があります。

 

また、アカシジアは「足がむずむずする」と身体的の症状を訴えるのに対し、精神症状では「気持ちがそわそわする」と精神的な症状を訴えるという違いもあります。

 

アカシジアは抗精神病薬ならどの薬でも起こる可能性のある副作用です。

 

抗精神病薬はドーパミンという神経伝達物質のはたらきを阻害します。

 

ドーパミンは興奮系の神経伝達物質で、統合失調症や躁状態のときは、ドーパミンが過剰になってしまうことで脳が活動しすぎてしまう、幻覚や妄想などの症状がみられるようになります。

 

このドーパミンのはたらきを抑えるのが抗精神病薬です。

 

 

ドーパミンは、身体の筋肉を協調させて動かすための信号を送る神経伝達物質でもあるので、ドーパミンの働きを抑すぎてしまうことで、アカシジアのような不随意運動が起こってしまうと考えられています。

 

抗精神病薬には昔からある第1世代と新しく作られた第2世代に分けられ、第1世代はアカシジアが強く頻繁に起こることで知られています。

 

エビリファイは第2世代の抗精神病薬ですが、添付文書によれば、アカシジアの発生頻度は統合失調症患者に対して11.7%、双極性障害患者に対して30.2%、うつ病患者に対して28.0%との記載があります。

 

他の第2世代のアカシジアの発生頻度が5%程度なのと比べると、エビリファイではアカシジアの発生頻度が多いことが分かります。

 

また、統合失調症以外の患者に使った場合に、発生頻度が多いことも分かります。

 

アカシジアは薬の副作用なので、適切な対処を行えば必ず治ります。

 

まずは様子を見るという事です。アカシジアの副作用は薬の飲みはじめに多く、数ヶ月経てば自然と治ることが多いので、様子を見るのは意外と有効な方法です。

 

また、あまり改善が見られないならば、薬の効果や副作用を考えて、可能であれば薬の量を減らしたり、アカシジアの副作用が少ない薬に変えたりすることもあります。

 

ただし、このときアカシジアだけに目を向けないで、総合的に判断することが必要になります。

 

一番安心なのは医師に相談をするという事です。

 

ストレスは精神疾患の天敵です。足の不快感を我慢するというストレスが続くことは病気を悪化させてしまう原因になります。

 

また、副作用が嫌だからと自己判断で薬をやめてしまえば、それもまた病気を悪化させる原因になります。

 

「アカシジアの副作用はつらいけれど、エピリファイの効果は感じているから、薬をやめたり減らしたりするのはいや」という場合は、医師に相談をすればアカシジアを抑える薬を処方される事もあります。

 

副作用をとめる薬には以下のようなものがあります。

 

・抗コリン薬

 

コリンとは、抑制系の神経伝達物質で、抗コリン薬でこれを抑えることで相対的に興奮系の神経伝達物質であるドーパミンが増加します。

 

・ベンゾジアゼピン系抗不安薬

 

抗不安作用、筋弛緩作用があり、アカシジアに有効とされています。

 

アカシジアは筋肉が異常に緊張してしまっている状態なので、筋肉の緊張を緩めてあげることで、改善がみられます。

 

ただし、抗不安薬は依存性があるので、長期の使用は要注意です。

 

・β遮断薬

 

血圧を下げるための薬ですが、アカシジアにも効果があると報告されています。

 

この薬は、特定の持病がある患者さんには絶対に使ってはいけないとされています。喘息や低血圧などがそれに当たります。

 

この薬を使うにあたっては、自分が何の病気を持っているかきちんと知っている必要があります。

 

薬の副作用を薬で抑えるのはあまりおすすめできません。

 

薬の量がどんどん増えてしまい、また別の副作用に悩まされることにもなります。

 

精神疾患を早く治すには、極力ストレスのない生活を送るのが1番です。

 

副作用に悩まされたときは、主治医の先生とよく相談して、自分に1番合った方法で解決していきましょう。

 

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