過呼吸で死ぬことはありません

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過呼吸で死ぬことはありません

過呼吸と言う病気をご存知でしょうか?正式には過換気症候群と呼ばれるものです。

 

息が上手く吸えなくなってしまって呼吸が荒くなり、このままもしかしたら死んでしまうのかもしれないと非常に怖い思いを体験する疾患となっており、若い女性の発症率が高くなっています。

 

「呼吸が上手くできなくなる」ので、このまま息が出来なくなって死ぬかもしれないと強い不安が生じますが、大丈夫です。

 

【過換気症候群自体が原因で死ぬことはありません】。

 

今日は過換気症候群について詳しくお伝えしたいと思います。

 

過換気症候群の原因として考えられるのは、身体的に何か異常があって生じるのではなく、極度の緊張や不安などを感じることをきっかけとして起こると考えられます。例えば、私たちが強い緊張状態にあることを考えてみてください。

 

動悸がして、口の中が乾き、呼吸が荒くなります。過換気症候群はこれが自分で抑えられなくなるくらい強くなった状態です。

 

しかし、体の方はどうでしょうか。過換気発作を起こしている間に血液中の酸素の濃度が測定されたことがありますが、そこでは異常が見られませんでした。

 

これはどういう事かというと、体の中を十分に酸素が行き渡っている状態であると言う事です。

 

不安や緊張が強いため、「酸素が足りない」と感じて呼吸が早くなっているのですが、実は体の方は特に問題はないのです。

 

過換気発作は心と体のバランスが崩れることで生じるとも言えそうですね。

 

心では「大変なことが起こっている」と感じていても、体の方は「別に何ともないよ」と思っているので、死んでしまうかもしれない恐怖心はとても強いのですが、体に別状はありません。

 

そのため、過換気発作で【命を落とすことはない】のです。

 

しかし、呼吸を早くしすぎると、二酸化炭素をたくさん吐き出してしまう事になるので、血管が収縮します。

 

それによって、意識がボーっとしたり、血液が足りなくて胸の痛みを感じるなどの症状が現れていると言われています。

 

文字にしてしまえば簡単なのですが、体は何ともない状態を頭が誤解をしていると言う状況なので、落ち着いて体の中の二酸化炭素を増やしてあげれば問題ありません。

 

具体的には、静かな場所で横になる、意識をして深呼吸をするということを繰り返していけばよいのです。

 

重篤な場合、手足がしびれてしまったり、痙攣を生じることもありますが、これも一時的な症状です。

 

しかし、大丈夫とは言われていても不安になってしまったり、中には頻繁に過換気発作を起こす人もいます。

 

そういった場合は、専門機関を受診して、相談をしてみましょう。

 

元々不安が強い人や、ストレスが高い人はなりやすいと言われているので、気持ちを安定させる薬を使用したり、不安を解消する薬を使うことも大切な予防になってきます。

 

過換気症候群が生じた場合に、体の中の二酸化炭素を増やすために、袋を口元に当てて呼吸をすると良いと聞いたことはありませんか?

 

実はこのペーパーバック法、やりすぎてしまうと危険な方法になります。

 

これは吐きだした二酸化炭素を再取り込すると言う考えですが、二酸化炭素を体の中に多く取り入れすぎてしまうと、二酸化炭素中毒につながる可能性があります。

 

この状態はCO2ナルコレプシーと言って、意識レベルが低下する可能性もあります。

 

よっぽどやり続けないとナルコレプシーには陥りませんが、この方法はあまり推奨されません。

 

正しい対処法としては、【ゆっくりと深呼吸をするように促す】ことになります。

 

パニックになっているとあまりうまくできないかもしれませんが、そういう時は吐くことを意識して呼吸を促しましょう。

 

吐いたら視線と吸えるのでゆっくりとした呼吸になります。

 

また、稀ですが、過換気症候群が体の病気のサインである場合もあります。例えば心筋梗塞を起こし、その痛みがきっかけとなって過換気発作が生じたり、肺の機能不全の1つの症状として過換気発作が生じている可能性もゼロではありません。

 

身体疾患が背後に隠れていると、最悪の場合死に至る可能性もあります。

 

そのため、念のため過換気発作を起こしたことがある人は内科の受診をしておいた方が安心だと思われます。

 

過換気発作を起こすと、強い不安や恐怖でパニックに陥ることもあります。

 

パニックになると冷静に考えたり対応することが出来なくなるので、場合によっては怪我に繋がったり交通事故につながる危険もあります。

 

二次的な被害を避けるためにも、落ち着いて行動していきましょう。

 

まとめると、過換気発作自体で命を落とすことはありませんが、発作後の対応方法や、パニックを起こした行動によっては、命に係わる可能性があります。

 

また、身体疾患の症状の一つである可能性もあるので、一度でも発作を起こしたことがある人は、後日でも良いので一度内科の受診をしてみてください。

 

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