エビリファイで眠気が出る

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薬には内服する人が期待する「作用」と、期待していない「副作用」の２つの効果があります。

 

副作用と聞くと、すごく怖いイメージがあったり、出来れば避けたいというイメージがあると思います。

 

しかし、その薬を使用しないと、その人が本当に困っている症状を抑えることが出来ないこともあります。

 

そんな時は、副作用とどのように付き合っていくのかがポイントになります。

 

今日ご紹介する「エビリファイ」も、精神科の領域では高い作用が期待できるお薬です。

 

一方で、睡眠のリズムが崩れるという副作用があります。

 

今日は、エビリファイで睡眠のリズムが崩れる理由と、その副作用との付き合い方についてお伝えしていきます。

 

エビリファイは、統合失調症や双極性障害、うつ症状に使用されるお薬です。

 

気持ちを落ち着かせたり、幻覚や妄想を和らげる働きをしています。そんなエビリファイの働きの1つとして、ドーパミンを部分的に遮断する働きがあります。

 

ドーパミンが刺激されると、人は活発になります。

 

頭の中が活発すぎると、気持ちが落ち着かなかったり、見えないはずのものが見えてしまうことがあり、抗精神科薬はこのドーパミンの動きを抑えることで気持ちを安定させ幻覚や妄想の症状を落ち着かせているのです。

 

他の抗精神科薬は、このドーパミンを遮断することで気持ちを調整しています。

 

しかし、それはそれで「錐体外路障害」と呼ばれる副作用が出現する可能性を残しています。そこでエビリファイは、一部だけ遮断をしてドーパミンの量を調整しているのです。

 

エビリファイはドーパミンを一部だけ遮断をしているので、ある部分は活性化されます。

 

そのため、その活性化が「寝れない」という形で現れる人もいます。一方で、エビリファイは、わずかながらも抗ヒスタミン作用を持つ成分が含まれています。

 

体をリラックスさせてくれる効果があり、眠気が誘発される場合もあります。

 

このようにエビリファイの副作用として、不眠と眠気の両方が引き起こされる可能性があります。

 

割合としては、統合失調症患者さんは不眠、双極性障害とうつ症状の人には眠気が生じることの方が多いようです。

 

今回は不眠の対処法についてお伝えします。まずは様子を見てみましょう。薬は体が慣れるまでに1〜2週間ほどかかる場合があります。

 

もし飲み始めに不眠が出てきた場合は、まだ体が慣れていないためかもしれません。

 

日常生活に支障が出ない程度の不眠であれば、しばらく様子を見てみましょう。

 

薬の飲み方を工夫してみることも一つの方法です。

 

内服方法としては1日1回〜2回であることが多く、薬の血中濃度が一番高くなる時間帯、つまり副作用が一番出やすい時間帯を活動時間に当ててしまえば良いのです。

 

血中濃度は3時間半〜4時間で一番高くなると言われているので、朝方に飲むと不眠を感じても支障がない時間に副作用が強く出ると考えられます。

 

そして、自分の生活を見直してみましょう。お昼に寝ていたら夜に寝られなくなります。

 

薬の副作用でますます眠れなくなる可能性が高くなります。そのため、生活リズムを整え、朝起きて日中は活動し、夜に眠ると言ったリズムを作っていきましょう。

 

また、併用薬の確認をしてみることも大切です。薬は一緒に飲むことで作用や副作用を強めてしまう場合があります。

 

もし他の併用薬がある場合は、一度主治医に相談をして、飲みあわせについて確認してみてください。

 

それでも眠れない場合は、薬を減らしたり変えてみることも大切です。

 

医師と相談の上、少ない量で薬を始めてみたり、別の薬に変更することで不眠を改善することが出来るかもしれません。

 

一番大切なことは、現状をしっかりと主治医に報告し、相談をすることです。

 

生活リズムや睡眠のリズムなどを医師に報告をすることで、どうして不眠になっているのかを医師が判断してくれます。

 

不眠を改善したいと思ったら、必ず主治医に相談をして解決していってください。

 

代表的な抗精神病薬の一つにエビリファイという薬があります。新しいタイプの抗精神病薬で、従来の抗精神病薬が対象としていた統合失調症の効能に加えて、双極性障害とうつ病に対しても高い効果があると言われています。

 

従来の第一世代の精神病薬と比較すると、第二世代の精神病薬であるエビリファイは、副作用が少ないと言われており、様々なシーンで使用されています。ここではエビリファイの特徴的な副作用とその対処方法について述べたいと思います。

 

まずはエビリファイの効能についてお伝えします。統合失調症には、幻覚や幻聴をメインとした陽性症状と、無気力で意欲が低下しているかのように見える陰性症状の2つの症状がありますが、エビリファイはこのいずれの症状にも効果があると言われております。

 

気持ちの高ぶりを安定させる作用や、不安を落ち着かせるような作用があるため、双極性障害の躁状態を改善してくれたり、うつ病の意欲低下や悲観的な考えを改善してくれます。

 

第一世代の抗精神病薬には様々な副作用が出ることが示されておりますが、エビリファイは全体的に副作用が少ない薬であると言われています。

 

しかし、体が震える、体がこわばってしまうなどの錐体外路症状の一つである“アカシジア”という副作用が出る頻度は他の抗精神病薬と比較して高くなっています。また、重篤な副作用として、血糖値の変動を生じる可能性も指摘されています。

 

アカシジアは、むずむずあし症候群と同じ症状が出ると言われています。じっとしていたり、座っていることが難しく、足を絶え間なく動かしたり、頻繁に足踏みをしたり、姿勢を変えていないと落ち着かないといった症状があります。

 

心拍数が増加して、不安が強くなり、イライラしたり精神的にも落ち着かなくなることもあります。それに伴って夜間不眠が出現することもあります。精神書状に類似した症状が出る場合もあるので、精神症状なのか、アカシジアなのかの判断をすることが大切になります。

 

アカシジアは、エビリファイを内服することで出現しやすくなるので、主治医と相談をしながら減薬をするか、別の高精神科薬に変更をするか、副作用を止める薬を内服することで対処することができます。自己判断で薬を中断すると、アカシジアの症状が悪化する可能性もあるので、医師に相談したうえで慎重に減薬を心がけましょう。

 

また、重篤な副作用の一つとして、血糖値の変動があります。エビリファイが高血糖を引き起こすと、昏睡状態や意識障害につながる可能性があります。高血糖のサインとしては、のどの異常な渇き、多飲、多尿、頻尿があるため、これらの症状が出てきた場合は注意しましょう。

 

低血糖を引き起こすと、脱力感やけん怠感、冷や汗、ふるえ、眠気などが現れます。これらの症状が現れた場合はすぐに受診しましょう。対応策としては、日ごろの自分の状態をよくチェックすることになります。内服を開始してから体調に変化が現れるかどうかをチェックし、何か普段と違うことがあれば直ちに掛かり付けの医師に相談しましょう。

 

軽い副作用としては、抗精神病薬一般に認められる副作用になりますが、食欲の増加、不眠などが認められます。あまりに急激に変化している場合は、医師と相談をして減薬を検討したり別の薬を試してみることも大切です。食生活が乱れていたり、生活リズムが乱れている場合は、生活習慣を整えることも大切になってくるでしょう。

 

また、非常にまれですが、悪性症候群が出現する場合もあります。高熱、発汗、振戦、頻脈などの症状があり、放置すると死に至る可能性も出てきます。原因のはっきりしない発熱などが認められた場合は悪性症候群を疑ってみてください。対処法としては、医師による投薬調整になります。早めに主治医に相談してみてください。

 

薬の投与により副作用が出ているため、何か気になる症状が現れた場合は、早めに主治医に相談してみてください。

 

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